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ニューズウィーク日本版(3月6日号) 『禁断の医療』 セルジオ・カナベーロ

2018/ 03/ 02
                 
頭部移植のパイオニアであるセルジオ・カナベーロ医師。

昨年9月にフェイスブックで2017年内の手術実施はないことと、患者をロシア人から中国人に変更することを明らかにしました。

手術は文字通り、患者の頭部を切り離し、ドナー(死体)の体に移植するっていうもので、ブラックジャックの世界です。

これまでにイヌやサルなどで実験を重ねてきたと言ってますが。。。。

この時は、患者のロシア人の「少なくとも手術から生還する」という要望に対し、カナベ―ロが約束できなかったため見送られました。

次の手術は中国で、2018年に行うと言われてましたが・・・


今週発売のニューズウィーク日本版(3月6日号)にこの頭部移植手術とカナベーロ医師についての記事が出てました。

ニューズウィーク3月6日号 禁断の医療

題して

『禁断の医療』

記事によると

■カナベーロ医師は2017年11月に2人の遺体を使った頭部移植に成功した。

■2015年には36時間かかるとした手術が18時間に短縮できた。

■次は生きている患者の頭部移植を行う。既に多くの希望者がいる。

との内容です。

損傷した脊髄を治療する方法すらまだ見つかっていない段階で、カナベーロ医師の手術手法には裏付けがない様子ですが、どうやら中国で行うようです。

セルジオ・カナベーロ


科学界も医学界もカナベーロ医師の試みには、大反対の様子。

◆理論的には、切断した頭部にドナーの体から血液を送り込めば仮死状態のまま生きられるが、体の機能はコントロールできない。

◆患者はとてつもない苦痛を味わうことになり四肢麻痺よりもつらい状態となるが、気管を人工呼吸器につないであるため死にたくても死ねない状態に置かれる。

◆新しい脳に対して肉体が拒絶反応を示す恐れがあり、体は移植された器官を異物と見なし免疫系が攻撃する。このため免疫抑制剤を服用し続けなければならない。そして薬を飲んでもだめな場合は、移植した器官や四肢を取り除くしかない。

このような批判に対してカナベーロ医師は、頭部移植を望む患者は、
「もはや失うものがなく他の手段のなく」
「人生で最後のチャンスになり得る」

ものとして受け入れることができる人々であるため、問題は無いとしているようです。

脳外科手術が、2000年前の古代アンデス文明で行われていたハナシは有名ですが、医療の進歩には、時にムチャな試みもあります

カナベーロ医師のパートナーは中国ハルビン医科大学任小平という教授です。

イタリア人のカナベーロ医師と中国人の任教授のタッグで、世紀の実験とも呼ばれる頭部移植が行われるのか?

しかし、ここはさすが中国といったトコロです。

こんな実験は、強力な情報統制&世界的な批判を物ともしない中国以外では、まず実現しないでしょう。

この手術は成否にかかわらず、いままで入手できなかった膨大なデータを得ることになるんでしょうね。。。

この膨大なデータを元にAIの医療分野の進歩が大幅に進むことになるような気がします。

単なるマッドサイエンティストで終わるのか、はたまた科学・医学史に偉大な一歩を刻むのか。

首を挿げ替えるっていうのが比喩ではなくなる日がくるとは思いませんでしたが、要注目です。


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