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2017年土用の丑の日にうなぎを喰う。いつ・意味・由来・生態・栄養もまとめて解説。

2017/ 06/ 23
                 
    うなぎ蒲焼
土用の丑の日にうなぎを喰うをテーマに9項目についてまとめました。
ちなみに2017年は7月25日(火)8月6日(日)の2日です。

  • 1.土用の丑の日の由来
  • 2.土用の丑の日とは?実は毎年6回以上ある
  • 3.並・上・特上の違い
  • 4.うなぎは栄養満点で美容にも最高
  • 5.うなぎの生態はなぞ?
  • 6.絶滅危惧種に指定、うなぎが食べられなくなる?
  • 7.蒸すか蒸さないか。東京と大阪の違い
  • 8.うなぎ屋さんには蒲焼以外も美味しいものが一杯
  • 9.スーパーのうなぎを美味しく食べる方法


  • 1.土用の丑の日の由来


    江戸時代に学者であり発明家でもある平賀源内(1728年生、1780年没)が発案。
    暑い夏場にうなぎ屋から「夏にはうなぎが売れない。どうしたら良いだろうか?」と相談され、「本日土用の丑の日(ほんじつ、どようのうしのひ)」と書いた貼り紙をするようにアドバイスしたところ大ヒットとなった。

    うなぎだけではなく、その頃に、土用の丑の日に
    • うどん
    • うり
    • うづら
    • うめぼし
    と「う」のつく食べモノなどを摂ることが体に良いという俗信があったので、それに平賀源内が乗っかったんですね。

    現在では養殖が99%以上なので季節というものはないですが、天然うなぎの旬は夏ではなく、産卵を前にした秋が旬です。
    しかし、夏バテしてしまう7月末から8月の初旬にかけての暑い時期に栄養豊かなウナギを食べるのは理にかなったことですので、何百年も続いているんですね。

    2.土用の丑の日とは?実は毎年6回以上ある


    古い中国の五行説の土(用)の期間に干支(十二支)が丑となる日を言います。
    こう書くと難しいように思いますが、実は簡単です。

    五行説(木、火、、金、水の五行)と十二支(子・・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥)のマトリックスで簡単に決まっちゃいます。

    五行の周期は、春夏秋冬の四季に「季節の変わり目」を加えて五行=5つです。。
    五行では春を「木」、夏を「火」、秋を「金」、冬を「水」と表現し、「季節の変わり目」を「土(用)」と言っているだけです。

    つまり、日本の四季に「季節の変わり目」を足して、5季としていると覚えれば楽です。

    各期間は、1年365日を5で割りますので、それぞれ73日間(365÷5=73日)。
    四季にそれぞれ73日を割り当て、季節の変わり目である土(用)も同じ73日間です。

    四季は73日間続きますが、土(用)は四季のそれぞれ終わりに4分割されることになります。
    季節の変わり目、つまり、それぞれの季節の最後(立春、立夏、立秋、立冬の直前)の18日間が土(用)となります。
    (四季×18日=72日ですので、19日間となる場合がありますが)

    ちなみに2017年と2018年の立春、立夏、立秋、立冬は同じ日で
    立春2/4、立夏5/5、立秋8/7、立冬11/7です。

    季節の変わり目
    2017年2018年
    立春2月4日2月4日
    立夏5月5日5月5日
    立秋8月7日8月7日
    立冬11月7日11月7日









    次に1年365日の各日に子(ね)から亥(い)までの十二支を順番に割り当てます。
    2017年の干支は「酉(とり)」。来年の2018年は戌(いぬ)」だなどと、今でも年末の年賀状を書くときになって、その年その年の干支は十二支で呼ばれています。

    実はこの十二支は、日付や時刻、方角にもあります。従って12日に一度は「丑の日」がくるんです。

    2017年なら7/19未、7/20申、7/21酉、7/22戌、7/23亥、7/24子、7/25丑、7/26寅、7/27 卯、7/28 辰 、7/29 巳、7/30 午、7/31未、8/1申、8/2 酉、8/3戌、8/4亥、8/5 子、8/6丑、8/7(立秋)寅、 8/8 卯 、8/9辰、8/10 巳、8/11午、8/12 未、8/13申~
    って感じで当てはめていきます。表にするとこんな感じ。
    2017五行説と十二支のマトリックスで土用の丑の日が決まる。

    上の図で8/7が立秋ですから、その直前の黄色にした19日間(7/19~8/6)が土(用)となりますから、今年は7/25と8/6の2日が土用の丑の日となるんです。(2017年の土用の期間は、この立秋前が19日。立春・立夏・立冬前が各18日)

    このように土用の丑の日が、2日間となる場合、

    「一の丑」「二の丑」

    とそれぞれ呼びます。2017年なら7/25が「一の丑」ですね。

    日付にある十二支は、毎年の干支と同様に順番が入れ替わったりしないので、まめに日付を数えていけば、いつが丑の日なのか知ることができますし、エクセルを使えば簡単ですのでお試しください。

    そうするとそれぞれ各季節の最後に土(用)ってあるんじゃ?と思われるはずです。
    そうです。土用の丑の日は夏だけではなく、春にも秋にも冬にもあります

    季節の変わり目である「土」は73日間ありますので毎年、平均6日間ちょっとの「土用の丑の日」が発生します。

    73日÷12(十二支の数)=6.0833・・・

    じゃあなんで、夏(立秋の直前)だけ宣伝するのって思いますが、それは大人の事情ですかね。
    そもそも夏にうなぎが売れないことから平賀源内が考えたキャッチコピーですし、年に6回もあったら盛り上がらないでしょうしね。

    3.並・上・特上の違い


    お店に行くとお品書きに「並・上・特上」とか「梅・竹・松」とか書いてあります。
    天ぷらとか焼肉だと、「並」よりも「特上」の方が質が良い、うまいっていうことになりますが、うなぎの場合は単に大きさ・量です。「並」なら一尾。「特上」なら一尾半(5割増し)って感じです。

    「特上」なら、一尾半はありますので、尻尾があたるとお得です。うなぎ、ハモ、穴子など細長い魚は尻尾を最も動かすため身が締まってうまい。

    4.うなぎは栄養満点で美容にも最高



    カロリー比較すると
    うな丼天丼かつ丼

    大きさにもよりますが、ザッとですが
    うな丼700kcal とすると
    天丼 800 kcal
    かつ丼924 kcal
    と脂っぽいと思われがちですが、うなぎは低カロリーです。

    うなぎは栄養も満点で良質のたんぱく質を多く含んでいます。またうなぎのぬるぬるはムチン(蛋白質と炭水化物の複合体)を含んでおり胃の粘膜を保護してくれます。

    ビタミンを大量に摂取できる上、コラーゲン、ミネラルやカルシウムも含まれており、最高の健康食品と言えます。
    • DHA(ドコサヘキサエン酸)
      :脳細胞の活性化・痴呆の予防

    • EPA(エイコサペンタエン酸)
      :血液サラサラにして血管や血液に関する病気の予防

    • ビタミンA(皮膚などの潤いを保つ、免疫力向上)

    • ビタミンB1(疲労回復)


    これらのDHAからビタミンB1までの栄養素について厚生労働省が推奨する摂取量を1食で取れます。

    • ビタミンB2(細胞再生、口内炎予防)
    • ビタミンE(老化予防、美肌効果)
    ビタミンB2とEは、1日に必要な摂取量の約半分を一食で取れます。

    しかし、ビタミンCと食物繊維が含まれていないので果物や野菜で取りましょう。

    なお、うなぎと梅干は食べ合わせが悪いって言われてますが、全くの迷信で根拠有りませんので大丈夫。
    また、うなぎの血にはイクシオヘモトキシンという毒がありますが、加熱すると毒性が消えるので安心して食べてくださいね。

    5.うなぎの生態はなぞ?


    産卵からの養殖は成功していません。(実験レベルでは2010年に成功してますが、未だ商業ベースに乗らない状態)
    その生態は、まだまだなぞに包まれています。
    うなぎ回遊
    マリワナ諸島付近で産卵後し、幼生の時は「レプトセファルス」と呼ばれます。
    海流に乗ってうなぎの稚魚である「シラスウナギ」に成長しながらフィリピン沖で北赤道海流から分かれた黒潮に乗って日本近海へきていることが分かっているだけです。
    このはるばる海流に乗ってやってきた天然の「シラスウナギ」を捕獲して、養殖場で大きくなるまで育てているので比較的安く食べられるんですよね。

    日本中の河川や湖にもうなぎは生息し、こちらは天然うなぎと呼ばれていますが、流通するうなぎは99%以上が養殖で天然うなぎは庶民には手の出せない価格となってます。天然は0.3%未満とも。


    6.絶滅危惧種に指定。うなぎが食べられなくなる?


    近年、乱獲や河川環境の悪化により、シラスウナギの漁獲量は激減したため価格が急騰しています。

    この乱獲の影響から、国際自然保護連合(IUCN)により、ニホンウナギは2014年から絶滅危惧種(EN)の指定を受けました。

    2016年のワシントン条約会議で国際取引に関する実態調査を決議したため、調査結果を受けて次の2019年にニホンウナギの取引規制が審議される予定です。
    審議の結果、取引規制された場合には、うなぎの価格のさらなる高騰が心配です。

    現在は数年前のピークからチョット落ち着いてきていて、今年も2016年よりは若干安くなってますので大丈夫かも。

    7.蒸すか蒸さないか。東京と大阪の違い


    うなぎを焼く前に「蒸す」か「蒸さないか」で大きく2分されます。
    東京は蒸しているので、全体に「ふっくら」して柔らかい。
    一方で、大阪は蒸さずに焼くので表面が「パリパリして、中はふわっ」とした食感です。

    外はカリッとというのは大阪のタコ焼きと同じですから、基本的に大阪は「外はパリっ、中はふわっ」いう食文化ですね。
    蒸すか蒸さないか。東京と大阪の違い
    東京では、うなぎを背から裂き、蒸して焼きます。蒸して柔らかくなるので背開きの方が両端を串でしっかり支えられるためです。
    また串に刺して焼く前に頭を落としますので頭はついてきません。 蒸すので全体にふわふわした食感が楽しめます。

    一方、大阪では、うなぎを腹から裂き、頭は落とさず、蒸さずに焼きます。蒸さないので表面がパリっとして中はふっくらとした食感が楽しめます。

    東京・大阪以外にも名古屋の「ひつまぶし」は有名です。

    ひつまぶし


    ひつまぶし
    最初の1/3を普通に食べ、次の1/3を薬味のネギ、ワサビ、海苔などを好みに応じてかけ、混ぜて食べる。最後に残った1/3を出汁や煎茶を注ぎ、お茶漬けのようにして食べる。このように3種類の食べ方が楽しめる。
    蒸さない大阪方式。腹裂きです。

    出張で言った名古屋・錦で食べたひつまぶしは最高に旨かった。

    8.うなぎ屋には蒲焼以外にも美味しいものが一杯


    伝統のある古い店構えであることが多いです。裂き3年、串うち8年、蒸し8年、焼きは一生と言われる職人の世界です。
    老舗うなぎ屋では、関東大震災の時に「たれ」を抱えて逃げたっていう話もあるくらい、つぎ足しつぎ足し伝統の味を守っています。弟子が独立する際に「たれ」を持たせるといいますね。

    店構え・インテリアが落ち着いていることや精がつくと言われているので恋人と行くには楽しいですが、初デートには向かないかも。(だらだらせず、一気呵成に最後まで食べるべしって言いますし。)

    うなぎ屋では、メインの蒲焼の他にも美味しいものがたくさんあります

    • 煙を喰う


    煙を喰う
     
    動物性の脂と醤油の焼けるにおいが最高です。煙だけでご飯がいけます。

    • 白焼き

    白焼き
    わさびを大量に表面につけると脂っぽいうなぎがさっぱりした味になる。

    • 肝焼き

    肝焼き

    苦さが癖になる味。うな肝は、肝吸いで使うので、肝を使わないうな丼や白焼き、うざく、う巻きの分を集めて焼くので贅沢ですね。

    • う巻き

    う巻き
    うなぎを卵でとじた。うなぎの入った卵焼き

    • うざく

    うざく
    うなぎときゅうりを酢であえた和え物。

    • 骨せんべい

    骨せんべい
    ビールのつまみに最高です。

    • くりから焼き

    くりから焼き
    うなぎの串焼きのこと

    • うなぎ酒(うな酒)

    蒲焼に熱した酒を注ぐ。ふぐのヒレ酒のうなぎ版。
    中に入ったうなぎをつまみにチビチビ飲む。熱燗のおかわりも可。

    • 八つ目うなぎ(番外)

    八つ目うなぎ
    細長い形状は似ているが、うなぎとは全く別の川魚。顎がなく代わりに吸盤状の口をもっており、水槽に貼りつく姿はヒルに似ている。うなぎと同様に蒲焼きで食することが多い。ただ、うなぎと異なり、硬くて弾力に富むため、一口大に切られて供される事が多く、クセが強いため好みの分かれる魚。

    9.スーパーのうなぎを美味しく食べる方法


    買ってきて温めても、お店で食べるより固いと感じる人が多いと思いますが、おいしく食べる方法を紹介します。

    最初に、表裏とも熱湯をかけてタレを洗い流す。(熱湯でふっくらする)
    熱湯をかけるのが面倒なら水でしっかりタレを洗い流してください
    次に
    フライパンに、水200CC 、酒100cc 、醤油 大さじ2 、みりん 大さじ2 、砂糖 小さじ1 を混ぜて沸騰させます。
    そこへうなぎを切って良いので投入し、フタして2分蒸して完成です。
    簡単で美味しくなります。

    どうしてもレンジでチンしたくなりますが、パサパサになって固く食感があまり良くないです。
    ひと手間で美味しくなりますので。



    うなぎ屋の煙を嗅ぎながら落ち着いた雰囲気の中で食べるのが一番ですが、特に土用の丑の日には混雑します。
    そこで、お家でちょっとだけ贅沢するという手もあります。




                             
                                      

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